May 04, 2006
鯛ごはん懐石 瓔珞(ようらく)
箱根湯本駅前商店街でショッピングを楽しみながら国道1号線の坂を上る。
商店が途切れたあとはゆっくりと歩きながら、早川渓谷の風景を愛でつつ国道脇の歩道を千歳橋目指してのぼる。普段は車で通り過ぎるだけの道を初めて歩くと、そこは新鮮な風景。
歩いてみると違って見える風景、車では気が付かなかった風景、そんな様々に奥深い風景が歩く程に目の前に現れ、それらが新鮮な驚きであり癒しでもある風景。渓流の音に鳥のさえずり、そして木洩れ日は国道渋滞車列のエンジン音を忘れさせてくれる程の自然パワー。
そうして「ちもと」からは普通に歩くと10分ほどで「鯛ごはん懐石 瓔珞(ようらく)」へたどり着く事が出来る。
ここの料理長は京都「瓢亭」で修業されたかた。「先付・向付」の刺身にはやはり明石鯛。歯応えと旨味がいい。イカの塩辛は苦手なかたにもいただける優しい味わい。ついお酒が欲しくなる誘惑を振り切り、今夜も食事に徹することにする。胡瓜の和え物が爽やかで食の合間に新鮮。
「八寸5品」には瓢亭仕込みの半熟玉子。これも繊細で美味しいのだけれど、京都丹波からわざわざ仕入れた笹に包まれた鯛鮨チマキが秀逸。手間暇かけて仕上げた一品をいただくのは一瞬。そのはかなさが美しいと思う。日本人でよかった。
このお店の名前にもなっている「瓔珞文様」椀で出されたのは揚げ出し玉子豆腐。玉子の味が奥ゆかしく、その繊細さが美味しいバランス。
煮物野菜に加えられた小さなフキには良く出汁が染み込んでおり、程良い繊維感の歯ごたえもいい。別皿でいただきたいほど。こんな小さな食材の味にも魅了されてしまう。
「鯛茶漬け懐石」のメインには、特製胡麻ダレに漬け込まれた鯛の切り身。これを熱々鯛ごはんと一緒にいただくのもよし、茶漬けでいただいてもよしと楽しめる。鯛ごはんのおかわりは自由。何気ない漬物も美味しく、食が進む。
「鯛ごはん懐石」メインの鯛ごはんもおかわり自由。丁寧なサービスと繊細な味でかなり満足。ただ残念な事に、おかわりできる程我々のお腹に余裕はなかった。
お茶がそれまでの緑茶からほうじ茶に変わり、デザートには鯛の干菓子が一匹。これがほうじ茶に良く合い美味しい。
大満足出来た「瓔珞」での夕食。また是非寄らせていただきたいと思う。
箱根の楽しみがまた増えた。


