September 08, 2007
薬膳とバーがつなぐ銀座の縁
港区白金にある北里研究所前の通りにはたくさんの飲食店が軒を連ねている。漢方薬治療で有名な東洋医学総合研究所が周辺に多少の影響を及ぼしているのだろうか、漢方や薬膳を店頭メニューに紹介しているお店が多い。
そのなかの一店、交番近くにある「麻布亭LINO」の前で足が止まる。「(あざぶてい...かれー...)」と、突然10数年前の銀座での記憶が蘇ってきた。この白金から近い南麻布で「麻布亭」という予約制カレーレストランを経営していたオーナーと銀座で出会った思い出...
その夜も前夜と同じように私は銀座のバー「K*****」でマスターやバーテンダー達との会話を楽しみながら一人グラスを傾けていた。カウンター席には私から4席を空けた奥の席で、このバー開店時からの常連客らしい年配の紳士が久し振りのマスターとの再会を喜んでいる様子。聞かぬよう努めても聞こえてしまう会話は仕方がないが、夜の銀座で知った事は「見ざる言わざる聞かざる」が大原則。バーテンダーの取り次ぎ無くしては他のカウンター客との会話には割り込んではならないのが大人のマナー。
その時は常連客二人だけの夜だったからなのか、マスターがカウンター越しで1:2の接客をしてくれたおかげで自然と共通の話題になっていった。銀座の大先輩客は全快祝いで久し振りの銀座らしかった。私はマスターにお薦めの一杯をお願いし、若輩者から大先輩へのお祝いの酒として贈らせてもらった。しばし三人で銀座や酒話題で盛り上がった後、「お返しに一店紹介しましょう」と大先輩のお誘いに、「是非」と若輩なる腰巾着に豹変の私。それがきっかけで「バーくに」を知る事が出来た...
...そんな銀座の夜の出来事を、走馬燈と表現するような感覚ではなく炎天下で24倍速のフラッシュバックモードで思い出していた。ランチ時間が終わった休憩(仕込み?)中に店内へ。厨房から登場したのは見覚えのある顔。そして私の記憶に印象的に残っているオーナーの名字の珍しい漢字。やはりあの夜に銀座で出会ったかただった。
もともとの南麻布店を閉め、今は第2号店だったこのお店だけで薬膳カレーをメインに営業されているそうな。このような偶然な再会が出来てとても嬉しかった。お元気そうでなにより。次回は営業中に訪問し薬膳カレーをいただきたいと思っている。オーナーはこのような御仁。


