November 04, 2008
いまさらハイボール?いまこそハイボール!
定刻19:15丁度にイベント会場へ入ると、既に8割ほど席が埋まっていた。モニター画面とプレゼンターを近くで見やすい位置にある席を見つけて着席。そして19:30、定刻どおり「ハイボールナイト2」が開始された。
プレゼンター兼司会進行役はサントリースピリッツ事業部の竹内氏。ちなみにサントリーでは今年4月に洋酒事業部・焼酎事業部・RTD事業部(低アルコール担当)が惜しまれつつその部署の役割を終え、同時にそれらの部署が統合され新設されたのがスピリッツ事業部。その新部署に所属しながら、海外の蒸留所に足を運んでウィスキーの味を確かめ歩き、国内においてはウィスキーの美味しさを特に若い世代に伝えようとボヘミアンのように啓蒙活動を続けているバリバリの中堅営業マンが竹内氏だった。
今宵のイベントのために、各種ウィスキーに合う食材を厳選調達し料理してくれたのは、サントリー100%子会社ダイナックが運営するレストランバー「響」13店舗を統括する料理長平山仁氏。彼には家庭でもできる冷蔵庫内にある食材を用いた簡単レシピの提案もしていただく事になった。
さてさていよいよと竹内氏のガイダンスにしたがって、テイスティンググラスに注がれているウィスキーを、まずは香りから楽しんでみた。
「山崎12年」は熟した果実系
「白州12年」はさわやかな柑橘系。特に白州の場合、ブレンダーはその鼻抜けの良さを「若葉香」と表現するらしい。
「ラフロイグ10年」は薬品を想わせる香りに樽味のスモーキーな香りが混ざり合っている。これはアイラ島ウィスキーの特徴でもある。
竹内氏は「ウィスキーと同量のミネラルウォーターを注いでいただいて…」と初心者向けに指導していたが、私はこれらをまずストレートで味わってみた。…尖りが落ちていない。ストレートで飲むにはまだ若すぎる。これはやはり水割りかハイボールでいただく事で、ウィスキーの味わいと個性が分かりやすくなるのだと思う。
食前酒的に「白州12年のハイボール」がサーブされた。いよいよウィスキーハイボールに合う和食コースの始まり。
平山料理長曰く、「響は白に始まり白に終わる」がコンセプト。最初の白である豆腐にはこだわりをもって貴重な品を見つけ出してきた。日本橋高島屋20食限定の豆腐を試食したのをきっかけに現地に赴き、生産業者にこの豆腐に対する思いと熱意を伝え、直接仕入れてきたのが今夜最初の一品「宮城県椎葉村盛田屋豆腐店の雪肌豆腐」。ざるで出された雪肌豆腐を、お玉でサックリと一人分をすくって別皿にするのが響流。
この雪肌豆腐に軟白葱を添えて小笠原産天然塩でいただく。確かに美味しい。でも白州12年ハイボールにはお上品過ぎる味と個人的には感じてしまった。むしろ日本酒が欲しくなってしまう。僭越ながら正直なる感想を述べさせていただくと、いっそガッツリ濃厚でどこでも入手可能な「男前豆腐に生姜かミョウガを添えてお醤油で」のほうが個人的には白州ハイボールには簡単で杯数もすすむのではないかと思う。嗜好の世界には人の数だけ解答がある。
山崎12年ハイボールには「宮崎県日向豚と栃木県太田原産軟白葱の炙り」。この見た目にも美味しそうな豚肉が、解説を聞いているうちに冷え切ってしまっても、一口からして実に美味しい!この脂の旨さを山崎ハイボールでウォッシングしながら味わう。これは実にいい組み合わせだった。
スモーキーなラフロイグ10年ハイボールには「宮城県気仙沼漁港牡蠣スモーク」。これは守りに入った料理になってしまったのでは?と感じさせたのは、この個性的なウィスキーに平山氏は戸惑ってしまったのかもしれない。しかもラフロイグを含めた今夜のウィスキーをテイスティングしたのが1週間前だとおっしゃる!…スコッチやアイラ好きな飲み手には、タラのフライにモルトビネガーをかけた個性的な一品を和風にアレンジしてくれると大感激のところだった。初心者向けの和食を考えて食材を用意してもらうには、個性的な味のウィスキーゆえに数か月前からテイスティングを繰り返していただき、じっくりと料理を創作できる余裕を料理長に与えて欲しかった。ちなみに個性的なモルトのくくりで言えば、私は「スプリングバンク(Spring Bank)」「ラガヴーリン(Lagavulin)」を好んで飲んでいる。
「栃木県茂木産安室明氏による椎茸の天然塩焼き」はどんことは違う大ぶりで食べ応えがありながら、その味は上品に優しくまとまっている。食感も滑らかで適度な歯応えで貴婦人のよう。確かに希少品だと思う。ただ旨味に関しては、南葉山の「マーロウ(Marlowe)」でいただいた「朝どれ生シイタケのアツアツ、ジュシー焼き」の味を超えることはなかった。…欲望は果てしない。
キンキンに冷やされた角瓶、そしてソーダに硬い氷。だけど竹内氏の解説を聞いている間にも柔らかくなり溶けてゆく氷…。作る直前にサーブして欲しかった。かなり残念。
さてと皆で作るのは水とウィスキーは「1:3」。私には薄いと思いながら一口飲んでみると、この薄さで「ザ・プレミアムソーダ」の味に気付かされた。「(このソーダ、美味しいゾ!)」と予期せぬところで反応。水の味と炭酸感が実にいい。勿論ソーダは無味なのだけれど、カクテル好きの私には美味しいソーダに出会った驚きに近い嬉しさがあった。山崎の天然水を使った内容は変わらずボトルデザインだけを6月に変えたというそのスタイルは角瓶によく合っている。大胆にも「ザ(The)」を冠した意気込みが理解できた気がした。ハイボールとして売るならこのようなトータルイメージの組み合わせが大切だと思う。
デザートはなぜか「クレームブリュレ」。「白で終わる」はずの白米系か、せめて和風と期待していたのでちょっとビックリ。でもこの比内地鶏玉子を使って作られたクレームブリュレのパリパリ表面にサックリとスプーンを差し込み、底からすくい上げた一口分を頬張ると……んまぁ〜オイシイ♪ 食後に紅茶をいただきたいところに、ウィスキーが添えられている。これもありかな。出来れば暖炉のそばでいただきたい感じだ…。
レクチャー終了後の懇親会では、宮城県炙り秋刀魚寿司、名古屋コーチンのつくね焼き、福島県相馬漁港つぶ貝串焼き、各種厳選野菜等がバイキング風に用意されており、その料理やハイボールタワーに向かう参加者たち。その中で席に着いたままこれまでのプレゼン内容を整理していると、竹内氏から話しかけていただいた。貴重なお話を聞かせていただき感謝。年々若者のウィスキー離れで厳しくなる中、是非とも竹内氏の笑いをとりながらの語り口で、一人でも多くの若者にウィスキーを飲む機会を作っていただきたいと思う。Webビジネス推進グループ担当のかたがたとも楽しく交流させていただきながら、私が目指したのはウィスキーコーナー。響17年ストレートを注文。味わってみると…!!なんとも上品なまろやかさで美味しい!しかもスコッチとは明らかに違う日本的な味わい。森の環境と軟水と作り手の丁寧さが、日本独自の美味しさにしているのだろうか。日本のウィスキーの素晴らしさに目覚めた夜になった。次回は銀座で響30年を注文してみよう。
食材やウィスキーとの出会いで「ハイボールナイト2」を堪能できた夜。関係者皆様に感謝。
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この記事へのコメント
ラフロイグのソーダ割りならたまに飲みますが、
白州とか山崎をハイボールにするのは、なんだかもったいないような...
ちなみに私はピザみたいな味の濃いものにDewar'sのハイボールを合わせるのが好きです。


